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豪一は、モニター越しに、その機体を観察する。更にモニターカメラの倍率を上げ、ブルーがかった機体の装甲がはっきりと見える様に補正を掛けた。
「なんかな……、グロテスクな機体だぜぇ……」
曲線を多様した機体は、まさに爬虫類と言うにふさわしい形と動きだ。
「アイツが乗ってるってんだが、動力源はなんだ?」
豪一から見て、その機体はかなり珍妙といえた。燃料タンクや排気管等の装備は見えない。
「電気、電動か?、ケーブルらしきモノは付いてねぇしなぁ!?」
様子をうかがいながら、豪一は、機体のホバリング機能を駆使してジグザグに蛇行し、エリカの機体に近づいていく。
その姿を、ビルの五階から双眼鏡で眺めているのは、あの金髪美女博士のナターシャ=ドブスレンコ大尉だ。隣にはビルシュタイン少尉こと、エリカが立っている。
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