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「ドブスレンコ大尉、なぜこの方は私を見て泣いておられるのですか?」
エリカのその言葉にナターシャは眉間にシワを寄せ、豪一は愕然とする。
「少尉殿、何も覚えていないのか?……」
「すみません、轟二曹、私は初めてお目にかかるのですが……」
エリカは、すまなさそうに頭を下げて豪一に謝るのだが……。豪一は、ナターシャの方を向くと、詳しい説明を彼女に求めたのであった。
「という事だから、轟二曹現状のまま、最終トライアルに移行して頂戴。周辺調整は私達がするから心配しないで」
ナターシャからのエリカの容態の説明とこれからの流れを大まかに知らされた豪一では、あったが……。
「少尉殿、俺と勝負してくれ!!」
「しょ、勝負ですか?」
豪一の突然の提案にナターシャは眉間のシワを更に深くし、エリカは戸惑いの表情を浮かべる。
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