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その理由(ワケ)を聞いて、植村艦長は豪快に笑ったのだった。そして豪一の表情は憮然としていた。
「すまん!、笑って悪かったな。つまり、お前さんは、惚れた女を殺さなきゃならないって事か!?」
「そうする以外 、少尉殿(アイツ)を止める手立てはないんです……」
「豪一、お前さんは、それで納得してるのか?」
植村艦長のその問いに、豪一は言葉を詰まらせる。彼とて、エリカを殺す様な真似はしたくはなかった。しかし、状況はそれを許さない方向へと向かっていたのだった。
「確かに、力技でぶち殺すってのが、手っ取り早いわな……」
「ただし、相手は簡単に殺される様なヤワなシロモノではありませんよ……、真性の化け物ですから」
「そうだな、話しを聞く限り、かなり厄介な相手だな……」
植村艦長は、眉間にシワを寄せ目をつぶると、両腕を組んで考え込んでしまう。
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