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「なっ!?、なんだこりゃ!!」
豪一の眼前に広がる光景は想像を絶するモノだった。 島の真ん中は巨大なクレーターが穿たれ、中心部に船に似た形の白銀色の物体が突き刺さっていた。内側はなだらかに中心部まで森林が広がっている。その状況から見てかなり昔にその物体はこの島に落下してきていたと推測された。
「外側はホログラフかよ……、なんとも、大それた仕掛けだぜ、こりゃぁ……」
機体のモニターカメラを駆使して辺りの様子を伺うが、海鳥が群れなして舞うばかりでエリカ達の姿は見えない。しかし、そのカメラ越しに豪一の視線はクレーター中心部の物体に注がれていた。
「さくら!、聞こえるか!?、今から映像を送るから解析してくれ」
「先輩!!、結構ジャミングが厳しいですけど、大丈夫です!!」
「頼むぜ、コイツはヤバい状況になりそうだぜ」
豪一から送られた映像を見た、いなばに居る、さくらを始めとするオペレーションルームのメンバーは、顔色を変えた。
「コイツは……、宇宙船か!?」
「どうかは、分かりませんけど、立体的構造物である事は確かです……」
さくらの冷静な声に、ナターシャの声が重なる。
「コレがギガント出現の元凶よ……」
「ドブスレンコ大尉、そんな大事コトをバラしちまっていいのか?」
モニターを覗き見ていた豊田整備長がナターシャに、そう言うが彼女は気に止める事なく言葉を続ける。
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