=堕天の島=

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その白銀に輝く壁が音も無く開き内部に通じる通路が出現した。機甲歩兵が立って優に歩ける程の空間がそこにあった。 「ここから入れってのか?」 豪一の搭乗する50式は、その開口部から内部に進入していく。薄暗い通路を抜けると、そこには広大な空間が広がっていた。その壁面には無数のカブセルが並べられている。その中の1つを豪一は機甲歩兵のモニターカメラでズームアップした。 「なっ!?、こっ、コイツはギガントじゃあねぇか!?」 豪一は絶句する、内部にあるカプセルは全てギガントが納められていた。誰が何の目的でこんなシステムを造ったのか?。ただ、豪一に分かる事はここがギガント達を産み出す元になっているということだった。 「ようこそ、轟二曹、"方舟"へ、歓迎するわ……」 聞き覚えのある声が空間一杯に響き渡る。豪一は50式機甲歩兵のカメラとセンサーを最大限に駆使して様子を探るが全くわからない。
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