=堕天の島=

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「その割に、上手く行ってねぇ感じだがな……」 「ほおー、なかなか鋭いわね、人類は能(脳)有る、畜生なのよ、感情が入ると意図した結末にはならないモノよ……」 エリカの姿をした、アルケミアは小首を傾げ右頬に右手を当てて、ため息を付いた。その姿を見て豪一は、この女王様が以外に人間臭い感情を持っている事を感じていた。 「あんたが、オレをここに呼び込んだ訳を聞きたいもんだな」 「訳を聞きたいのね……」 アルケミアはモジモジしながら、口ごもっている。かなり言いにくい様子だ。 「そんなに、ヤバい訳なのか!?」 「私の気まぐれなのよ……」 「はぁ!?、それだけか!!」 国家を動かす様な力を行使する割に、動機は極めて個人的な趣味の領域だ。
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