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しかし、豪一は先ほどから気になっていた事があった。それは、壁面に描かれたおどろおどろしい絵図……。豪一の家にあった屏風の地獄絵図そのものが、そこにあった。
「この壁画は……」
「人間の内側ね……」
「いや、違う!!、誰が描いたんだ!!」
「私の大切な人よ……」
エリカの外観で寂し気に語る女王様に豪一は、マズイ事を聞いてしまったかと少し後悔していた。
「死んだのか、そいつは……」
「生きてるわ、私達の最大の敵としてね……」
「轟二曹、あなたも"そちら側"の人間でしょ!?」
豪一は、彼女の言葉に頭の中で全てがつながった。あの伝説の当事者が目の前に居るのだ。
「あんたがアノ、巫女さんだったとはな……」
「その口ぶりだと、私達の事を知っている様ね、貴方」
「まったく、1000年近く痴話喧嘩かよ!?、そんな事に人類の命運を掛けるな迷惑だ!!」
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