修羅の群れ

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機甲歩兵に戻り、乗り込んだ豪一は静かに待つ。島の水際では、既に米軍とギガント達の戦闘が始まっていた。 そして、エリカは主力のギガント達を率いて、聖域に侵入してくる米軍を迎え討つべく布陣を開始した。 イージス艦やミサイル艦艇から大量のミサイルによる艦砲射撃がギガント達に襲い掛かる。米軍お得意の大物量作戦は圧倒的な兵站の支えがあって初めて機能する。人類最強の軍事国家はその能力を最大限に発揮して自分達の脅威を排除しようとしていた。 「ハハッ、化け物どもめ、我々の力を侮るなよ!!」 原子力空母ドナルド・トランプの艦橋で艦長のネルソン大佐はその顔を歪ませて大笑いしながら、モニターに映る海兵部隊の上陸を見つめていた。逃げ場のない孤島に相手を追い詰めたと思い込んでいる彼らは自らが危険な領域に入った事に気づいていなかった。
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