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ディーゼルエンジンの火を消して森林の中に息を潜める豪一にいなばからの通信が入る。米軍の動きが随時もたらされる。上陸から内部への侵入が異常に早い。
「大尉殿、米軍さん、かなり進撃が早いな……」
「新型を投入してるからよ!」
「新型ってのは、コイツか!?」
豪一がモニター上に映し出された、ある機体を指差してドブスレンコ大尉に問うた。
「航空機動歩兵、制空と制地を同時にこなすマルチロール機、もうロールアウトしてたのね……」
「してるどころか、実戦仕様バリバリじゃあねぇか!!」
「実戦と実験を兼ねるのは、お手のものだからね……」
「大尉殿、そいつは禁句だぜ!!、特にあんたはな……」
そう、ドブスレンコ大尉ことナターシャにとって、"それ"は禁句だった。親友とその相方を実験動物の如く扱ってきたのは、他ならぬ彼女自身だったからだ。
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