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「ひひっ、やっぱ、アメリカ的発想だな。大事な所は絶対に見せねえ、タチの悪いお姉さんの居る店みてぇだぜ」
豪一の何とも下品な例えに、ナターシャは小首を傾げる。どうやら、彼女には意味が伝わっていないようだ。
エリカがいやらし笑いを浮かべて、ナターシャに近づき耳元で何やら囁くと、彼女は顔色を変えた。
「ビルシュタイン少尉、お前さん、何て言いやがった!!」
「えっ、いやぁ、そのまんま直訳で、悪かった?」
何とも悪びれた様子もなく嬉しそうに答えるエリカの笑顔を見ながら、豪一はコイツは悪魔だと心中で毒付いていた。
「ああ、まんま騙されて、あんたらの実験に付き合わされ死にかけたんだ、それなりの償いってもんが、なけりゃー、やってられんぜ」
「償いねぇ…、この娘はイヤみたいだけど、私は歓迎するわよ、ミスター轟」
豪一の不満一杯な態度にナターシャは、得意の小首を傾げるポーズで妖しい眼差しを豪一に送り、妖艶な雰囲気を醸しだしている。
「て、ナターシャ!!、あんた何、やってんの!!」
エリカはナターシャの横っ腹を思い切りヒジでどついたのだった。
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