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実に単純な掌打ちによる攻撃は、その動作に比べて恐ろしく壮絶な破壊力を有していたのだ。
しかも普通の掌打ではない生体金属の生命力を圧縮したエネルギーの塊をその手の掌から放出するのだ。
機甲歩兵の成形炸薬弾を遥かに上回る破壊力は豪一の機体の左腕を装甲楯ごと弾き飛ばした。
「なぁ!?、ステゴロ(素手)で、この威力かよ!!」
豪一の、否、人類の思考外にある兵器はその動力源が桁違いに高出力である事を彼は"強襲揚陸艦いなば"からの通信でしる。
「轟先輩!!、まだ生きてます!?」
「失礼な事を言うな!!、今取り込み中だ!!」
「ちなみに敵の機体の出力なんですけど……、推定200万KWでーす♪」
「でーす♪、じゃあねぇだろ!!、原発並みかよ!!」
桃園二等陸士の声に荒く応じながらも豪一は、その数字に絶望を感じていた。2000馬力で原子力空母や原発並みの出力の敵と対峙するのは酷過ぎる仕打ちだ。
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