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「ええ、響子さんも……」
そう言い掛けて、エリカはハッとした表情になる。そんな彼女に響子は微笑みながら答えた。
「ふふっ、気にせんでいいだがぁ、ヒトは誰でも最後は死ぬだけぇ」
そう言って、響子は笑い声を上げてエリカの顔を見ながら更に語り掛けた。
「ここに、あんたらがいずれ来る事は分かっとったから川面で待ってたんよ」
「わざわざですか!?」
怪訝そうな顔つきのエリカに響子は静かに頷き口を開いた。
「向こう岸に行く前に、貴女や豪一と話しをしておきたくてなぁ」
エリカは、その言葉を聞いて表情を崩した。響子とは豪一の実家に行った時以来であり、死んでしまった為に諦めざるを得なかった訳だが意外な形で再会が実現したのだった。
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