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「少尉殿、お前さんと違って大和撫子の鏡の様じゃねぇか!!」
「何ですって!!」
豪一の言葉にエリカが応える形で再び言い争いを始めた2人を止めたのはエリカの母だった。
「2人共、いい加減にしなさい。あなた方は、ここに何故連れてこられたのか疑問に思わないの?」
エリカの母親の言葉に豪一は小首を傾げ、難しい顔つきで思案している。エリカも空を見上げて沈黙している。
「あらあら、皆さんお揃いの様子ね!」
その言葉と同時に河原のすすきの穂陰から姿を現したのはアルケミアだった。豪一は目玉が飛び出すほどの驚きの表情で彼女を見つめる。
「おっ!?、なんであんたが此処にいるんだ!!」
「あら!?、何か、居たら都合が悪そうな言い方ねえ……」
豪一の言葉にアルケミアは訝しげな表情で豪一を軽く睨み付け、口元に意地悪い笑みを浮かべている。
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