彼岸の彼方

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ルークの視線を受け継ぎ、アルケミアは重い口を門が軋みながらゆっくりと開く様に唇を動かした。 「"死使"よ、私達とは次元の違う世界で進化してきた神様ってのが一番近い表現かしらね」 アルケミアは少し頭を傾げながら、そう答えるとニコッと笑みを浮かべた。 「そいつらは、何処にいるんだ!!」 豪一はアルケミアに思い切り詰め寄り"死使"の存在する世界を聞き出そうとしていた。その豪一の顔を見つめながらアルケミアは深いため息を付きながら話す。 「今の人類の科学力では、無理よ……、抗う術はないわ……」 絶望的な言葉がアルケミアの口から吐き出され、豪一の心を憂鬱な色に染めていく。
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