彼岸の彼方

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「あなた達はこんなところで悠長にしてていいの?」 エリカの母親が心配気に2人に問いかけていた。三途の川の畔で喋っている間にも戦況は刻一刻と変化していた。 「エリカ、豪一、情勢が変わったわ……」 アルケミアの顔に苦渋の表情が浮かぶ。何かしら事態の進展があった様だ。 「予想以上に早いわね……、時間稼ぎも終わりだわ」 アルケミアの前の空間に映し出される映像には、甲冑を着込んだギガント達が多数降下してきていた。 「うえぇ!?、圧倒的な数のギガントじゃあねぇか!!」 「ゼウスの本隊がやってくるとはね……、私も舐められたもんだわ……」 アルケミアは美しい顔に苦笑いを浮かべていた。
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