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「あら、あら、仲が良いわね、お二人さん」
ナターシャの言葉にエリカと豪一の2人は、声を揃えて拒絶する。
「良くない!!」
息の合った。台詞廻しにナターシャは苦笑しつつ、2人にブリーフィングルームに来るように告げ。一人、足早に踵を返して部屋を後にする。
ナターシャを見送った、2人は顔を見合わせるが、直ぐにお互いにそっぽを向いてしまう。
「私、着替えてくるから、先に行ってて」
エリカは、そう言うと形の良いお尻を左右に振りながら、奥にある更衣室に歩いてゆく。豪一はそんな、エリカを見送り、再びシュミレーターを覗き込んだ。
「わからねえ、どうなってんだ、この機体の操縦系は……」
しげしげとシュミレーターを覗く豪一にエリカが更衣室から顔だけ出して、問いかける。
「ブリーフィングルームは最上階だから、突き当たりのエレベーターを使ってちょうだい」
その声を受けて、豪一はシュミレーターの中を覗き込みながら右腕を上げて答えた。
「おう、了解だ。なんだか甘酸っぱい匂いがするな……」
そう言うと、豪一は人差し指をリンゲル・ライフ・クーラントに突っ込みすくい取り、口に運んだ。
「おっ!!、旨いじゃあねえか!!」
舌の上に拡がる、甘酸っぱいベリー系の旨さに、豪一は夢中になって貪り付いていた。背後からエリカの悲鳴に近い叫びが聞こえるまで……。
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