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「まったく、あんたって人は下半身、節操なさ過ぎだわ……」
エリカが豪一に軽蔑の眼差しを向けるのは、あの日、ナターシャの甘言に誘き寄せられて、絶対領域へのアプローチを実行してしまったからだ。
罠とわかっていながら、ナターシャのような美女に股を開かれては、餌を目の前にぶら下げられた犬の如く、喰らいついてしまうのは当然のことといえた。
「正直、あんなに簡単に引っ掛かるなんて……」
エリカは呆れ顔で豪一を見ながら、額に右手を当て、ため息を付く。あの日、彼女は隣室で2人の嬌声に聞き耳を立てて、まんじりともせずその時を過ごしたのだ。
「まあ、あの娘も計算づくで楽しんでいたみたいだけど……」
エリカの言葉に豪一は、満更でもない様子で自慢気に立ち上がる。その姿にエリカは思わず豪一の下半身に強烈な蹴りを食らわせていた。
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