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商用施設のなかは、真に地獄だった。そこかしこに転がる屍の数々、辺り一面の血溜まりには赤黒い肉片が転がっている。
物陰から襲いかかってくるゴブリンを眉ひとつ動かさず、射殺するエリカの姿に豪一も感染したかの様に手にしたコンバット・ショットガンでゴブリンを撃ち倒していく。
(こりゃ、ゲーム感覚だな、正直、おもしれぇ)
豪一の顔に薄気味悪い笑いが浮かんでいたのをエリカは見逃さなかった。
「轟二曹、あなた、楽しんで殺してない?」
「わかるのか?、少尉殿」
心中を言い当てられた、豪一は戸惑い気味にエリカを見つめる。
「あんたみたいな人が一番、危ないのよ……」
エリカは眉をひそめながら拳銃の背中を額に当てて、思案している。豪一は彼女の危ないと言う問いかけの意味が理解できない。
「何がヤバいんだ?、少尉殿……」
「トリガーハッピーよ……」
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