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「轟二曹!!、弾倉を……」
エリカが弾倉の催促をしようと口を開いた瞬間に目前に差し出される、"ソレ"。彼女は目を見張る。
「なんで?、わかったの!?」
「ん、簡単だ。音と銃のリコイルの具合で、残弾数が大体分かる」
事も無げに豪一は言うが、エリカはその能力に心中、驚嘆していた。銃器の扱いに慣れた彼女でも、そんな細かい動作にまでは気を配れないし配らない。
(この男、やはり侮れない)
エリカはじっと、豪一を見つめる。その視線に気づいた豪一は、怪訝そうに答える。
「惚れたか?少尉殿!!」
「あ、ソレは無いから」
エリカの口から放たれる容赦ない、言葉の弾丸が豪一の心を打ち砕く。
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