18人が本棚に入れています
本棚に追加
/343ページ
「エレベーターで一気に、降りるってのも、"あり"だな……」
エリカが軽蔑仕切った目を豪一に向ける。
「あんた、バカーっ、電源止められたら、一発でヤバいでしょ!!」
と、否定的に啖呵を切ったのにも関わらず。2人は今、エレベーターの中にいた。今度は豪一がジト目でエリカを見つめていた。
「少尉殿、エレベーターは、使わないんじゃなかったか……」
「いっ、いいの!!、利用出来るモノは利用するの!!」
エリカの都合の悪い時に出るクセで、強気で無理やり押し切り、力技で結論に持っていくやり方だ。
「やり方が実にアメリカ政府的で清々しささえ漂ってくるな……」
豪一からの嫌味にエリカは横を向き無言になる。フッと明かりが消え、エレベーターは停止した。
「止まりましたな、少尉殿……」
豪一の痛い視線に晒されるエリカは針のムシロ状態だ。
「分かってます。上官の責任です、私の責任です」
最初のコメントを投稿しよう!