160人が本棚に入れています
本棚に追加
リュウスケを初めて好きになった頃のように、わくわくしてドキドキするような気持ちになりたい。
私はリュウスケの家の前まできて、その呼び鈴を押せずにリュウスケの部屋を見上げた。
言葉を…言わなきゃ。
私はリュウスケに好きと言ったことがない。
言わなきゃ…。
友達なんかにはなれないって…、言わなきゃ…。
終わりの言葉が欲しいのなら、言わなきゃ…。
はじまりはなくても、私の気持ちに終止符をもらわなきゃ。
私はリュウスケの家のチャイムを鳴らした。
2階の窓からリュウスケの姿が見えた。
駆け降りる足音が家の中から聞こえる。
そして…。
リュウスケはその扉を開けた。
最初のコメントを投稿しよう!