日陰の人達。日向のヒトタチ。

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「んあ?友達も何も親友よ、しんゆー!」 馬鹿言うな。 俺はそっぽを向く。 「にしても何だよ鈴木ー。さっき教室から女の子出てったけど、もしかしてお前の・・・」 コレか?と、竹野は小指を立てて見せた。 馬鹿なのか?こいつは。 「な訳ねーじゃん・・・。つか、もういいだろ」 俺は取り巻きにちらりと目をやり、竹野へひそかに意思表示をした。 で。それを察した竹野は。 「あー・・・つかな、鈴木。勘違いしてる。うん、お前は何か重大な勘違いをしてるぞ?」 「・・・は?」 意味が解らない。 「いやだから。お前、俺らの事不良グループみたいに思ってんだろ?」 だってそうじゃないのか? 眉をひそめる俺。ため息をつく竹野。 「あんなァ、チャラいから不良ってワケじゃねんだぞ?お前程じゃねーけど、成績だってそこそこなんだぜ?なぁ。」 うんうん、と頷く取り巻き。 いや、成績の善し悪しは関係無いだろう。 その旨告げると。 「いやまァそうだけどよ、つまりアレだ。俺は別に悪気があってお前に突っ掛かってるワケじゃねーのよ。」 妙に言い寄る竹野。 「なぁタケ、鈴木引いてるしさ・・・」 それを気まずそうになだめる取り巻きA。 「ったく、相も変わらずつれねーなァ。覚えてろよー?」 次はマトモに口開けさしてやっからな、と。 そう言い加え竹野は取り巻き幾人を率いてクラスを出て行った。 俺はその後ろ姿を横目で見送り、最後にまた「死ね」と言っておいた。 ―――解ってる。ただの嫉妬さ。 その後も俺は、誰が教室に来ようと見向きもせずに、ただただ校庭の外を眺めていた。 桜の花は空に浮き、この教室の窓にまで昇って来る。 褪せたピンク色の花弁は、やはり綺麗とは思えない。
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