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遅くなった帰り道
ふと、見上げる
空を見ると思い出す
故郷の空は真っ暗で
そこにあふれんばかりの
明るい星たちがいる
それを見ながら
今日は天気いいなぁ
と、母や妹と話す
なにやってんだ
と、父が不思議そうに顔を出す
おぼろ月だし
見事な突っ込みに母が笑う
確かに
と思いながら妹と顔を見合わせる
はっと気付くと
また
町の灯りでほんのり赤い空を見ていた
見ても何もないのに
肌に刺さる冷たさをしみじみと感じ
アパートに帰る足を早めた
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