憎しみの矛先

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両親にすぐにばれた。タブーをおかしたから。百億の拷問も牢屋生活が待っていた。 しかし両親はしなかった。 私を可愛がってくれた両親はまるで認めないというふうに私を許したのだ。 一度放たれた兄を再び牢屋に繋ぐ事を条件に… しかし月日はたち、私も兄も成長した。成長すればするほど難しくなりもはや両親達は諦め、そして絶望にふるえていた。何故そんな顔をするのか… 私は後に知る事になる。 私の母親と兄の母親は実は違う。 私達は半分血が繋がり半分は繋がっていないのだ。 本好きの父様の書斎にきた私は誰もいない父様の書斎で一冊の日記をみつけてそれをしる事になる。 それは魔法で幾度も鍵をかけられて中々あけられないもので。 だけどその鍵の開け方が何故か頭に浮かんできて、私はそれらを解除していた。 まるで誰かが影で手助けしてくれたみたいに… 一冊ページを捲る。 ペラッ… 何もない真っ白な紙の上に淡く文字がうっすらと浮かんできた。 私はそれを読み上げる。 『赤月13の日 白の月が今日に限って何百年に一度の赤月であった。しかもかつて二人の神、ナキラとブラウドが作り上げた世界の一度目の崩壊の時も赤月であった。13という文字がその頃の世界では不吉とされていたが、今の私にはその数字が不吉なのを知らない。一回目の世界の崩壊は、大地震であった、そして神達は二回目の新しい世界を作り上げたのだ。しかし、二回目は世界の寿命がつき、崩壊した。そして三回目がこれらの今の始まり。ブラウドという神がした事によって我が末裔は呪いを受けているのだ。何千、何億、いつかわからないそんな日に、ブラウドの魂を受け継ぐ子供が生まれるそうだ。そして産み落とされた子供はこの世界を絶望へと導くと。この今の世界は何回終末を迎えたのか…永遠に続くループで繰り返されるのか。その子供は漆黒の髪と紅の瞳を持つといわれている。生まれたら直ぐに我が子だろうと命を絶つ事にし、次なる末裔へと再び受け継がれていった。しかし…今回…私は、…私の弱さからか…殺せなかったのだ』 涙の跡をいくつか発見する。 暫く下をたどっても空白だった。 次のページを捲り、少しすると文字が浮かび上がる。
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