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木々の生い茂る道無き道を2人は必死に駆けていく。
と、その時であった。
2人の後方から一閃の光が、木々を切り裂くように伸びてきたのである。
「っ!……ぐふっ」
咄嗟に回避行動に移った銃の男は間一髪逃れたものの、背中の傷から一瞬遅れたもう1人は、その背中を光に貫かれた。
「敦史!!
……くそったれ!」
倒れた男からは夥しい量の血が流れ出しており、素人が見ても瀕死であることは明らかだった。
残された銃の男は覚悟を決め、光の伸びてきた方向へと体勢を変えた。
右手の輝きを強め、戦闘態勢を取る男の視線の先に、人影があった。
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