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距離にして約50メートル程だろうか。
背丈は成人の男性平均程度、しかしその容貌は人とは言い難い。
何よりも目を引くのは、鉄の仮面に覆われた顔面と、腰から伸びる一本の尾。
仮面と同じく銀色に煌めいており、鋭く研ぎ澄まされたフォルムは、映画や小説に出てくるドラゴンなどのそれと類似している。
先ほどの光の射出口なのだろうか、胸にある窪みからはわずかに煙がくすぶっていた。
「くそっ、化け物が……こんなタイプは今まで見たことがない…!」
男は毒づきながらも、左手に銃を持ち、輝きを灯した右の拳を構える。
対して、異形のそれは動じることなく一歩、また一歩と近づいてくる。
そして男との距離が20メートルを切ったとき、男は勢いよく地面を蹴った。
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