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「孫って…まさか…。」
「貴方が来るなんて知らなかったから、とても驚いたんだけど、本当に良かった。
喫茶店にも来てくれて、今朝も会えた。
きっと家族が再開する運命なのよ。
孫を一人ぼっちになんてしないわ。
愛する者…友情も愛、よね?」
「か…なこ…ちゃん?」
「加奈子じゃないの。
本当はかなめって言うのよ、要。
嘘ついてしまって、ごめんなさいね。」
大して申し訳なさそうでもなく、彼女は言った。
そんな様子を見ながら、圭介はようやく彼女の目的が判り始めていた。
何とか興奮させずに事態を一時収めようと、圭介の頭は高速回転していた。
「俺と仁は親友だ。
だから確かにそこに、友情って言う名の愛は有るのかも知れないけれど、その分俺が居なくなったら仁が寂しがるんだよ。
そんな想いはさせたくないよね?」
「分かってる。あの子が寂しいなんて嫌。
しかも、同じ状況の分かり合える同年代の友達も必要だと思うわ。」
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