不眠症の人へ

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うとうと… うっすらと薄れていく意識の中、この歌に聞き覚えがあるのは何故か思い出した。 今はすっかり実家を離れ一人暮しの私。 だから母の存在をそこまで深く思い出さなかった。 そうか。 これは昔、母が赤ん坊の私に歌ってくれた歌なんだ。 『私』が覚えていなくても、『脳』は覚えていた。 『私』が思い出せなかっただけで、『脳』にはずっとこんな温かさが残っていたんだ。 いつの間にか、私はぐっすりと眠りに落ちていた。 .
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