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「くっそぉ~!なんだよ驚かしやがって!」
稲垣は安堵するとともに犯人の周到さに怒りを覚えた。
「なんだ。この数式は…」
その暗号はなかなか解けない問題だった。
そこへ蒼井が来た。
「何でここへ…」
「うちの学校の生徒の名前があったからよ。
だからまさかと思って。」
蒼井は同級生の話しを思い出しながら
「なぜあの子がこんな事を…」
とつぶやいた。
稲垣は解けない数学の問題に苦しんでいた。
「数学の先生でも解けない問題があるんですね。」
蒼井は少し皮肉っぽく言った。
「いや、この問題には…」
「いや、ここの解き方を計算するとどうしてもつじつまが合わないんだ。つまり、このどっちかの問題が間違ってるんじゃないかと思うんだ。」
そのとき蒼井はふとテストの問題の回答傾向から…いつもその生徒が問題でミス回答をしていたのを思い出した。
「それってもしかしたら数字は合ってて暗号にする仕方を間違ってるんじゃないかな?
あのこはいつも国語で間違ってた単語があったから…」
「あっそうか!それならつじつまがすべて合う!
この謎は解けた!」
「あいつはあそこにいる」
何かに気づいたのかエレベーターに向かう稲垣。
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