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「犯人の居場所…そこは病院…
病院を示す数式とその解は学校の爆破予告と同じ方程式。」
「ということは犯人の生徒は学校の近くの病院にいて、病院の爆破予告をしていると…その病院って、そこは母親が勤める病院ですね。」
蒼井は手帳を取り出して確認するかのようにいった。
その病院へ向かう稲垣と蒼井…。
プルルルプルルルプルル…
蒼井の携帯電話がなる。
「はい。はい。そうですか!良かった!」
蒼井の少し幼さを感じさせる明るい声が車中に響く。
「学校の方から連絡あって爆弾は見つかって全部解除されたそうよ!」
「そうか。良かった。」
稲垣は少し淡々とした反応だが、口元にはニヒルな笑みを浮かべている。
病院に稲垣らが到着するとともに、警察が来る。
と、その時病院の電気が落ちる。
「俺たちが来ると同時に電気が落ちた。
犯人はどこかで見ている。
あいつはこの中にいる。」
病院はすぐに自家発電に切り替わる。
しかし、オートロックが掛けられ誰も病院への出入りができないようになっていた。
事務室も中の医者やナースも困惑していた。
医者やナースがドアを開けようとするが開かないらしい。
ナースがガラス越しに紙を見せる。
それはファックスでそこには脅迫状と例の数式が書かれていた。
稲垣はノートパソコンを取り出して計算し、おもむろにオートロックのキーを押す。
オートロックのキーが開く。その数式を解いた者だけが進めるようになっているようだ。
蒼井と稲垣が入ると同時にドアがロックされた。
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