希望ヶ丘

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返事の代わりに、男の方に顔を向け、少しだけ頬を緩めてみせる。   僕の笑みをみて、男がまた何かしゃべろうとする。   僕はすぐに窓の方に顔を向けて遠くに目をやった。   空が青い。無駄に青い。   僕はまた、そっと目を閉じた。   目を閉じれば青い空を見なくて済むし、眠れば苦手な人ごみを感じなくて済む。  
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