第十話『重力の井戸へ』

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「俺は、コイツに勝って…地球にいるアメリアと!!」 大気の層を抜けると青い空が辺りに広がった。重力でバリュートが一気に下に下降すると、後部からパラシュートが展開した。 「地球で、アメリアと!」 カクリコンが、MK-2を視認しようとした時、フライングアーマーが前を横切り、ビームサーベルがマラサイの左腕とパラシュートを切り落とした。 「カクリコンっ!」 遅れた形のジェリドが今、パラシュートを開かれるとビームライフルを撃とうとするが、久しぶりの重力のせいで身体が重く正確に狙えない。 「ロベルト中尉の仇っ!!」 カミーユは絶叫するように言うと、飛び掛かるようにビームサーベルをマラサイのコクピットに突き刺した。 「アメリ…」 と、女の名前を出しながらカクリコンは、その粒子の中に消えて行った。そのまま、マラサイを地面にたたき付けるようにすると、その反動を利用してフライングアーマーに飛び乗った。 すると、辺りのハイザックを巻き込むように爆発した。 「ロベルト中尉…。貴方との約束は必ず守って見せます。」 そう言うと、フライングアーマーをドタイのように上に乗ってジャブロー基地を目指した。
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