sanaとの出会い

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本職の回復役が居ない変則的なパーティーなので、俺はいつもより多く回復の為の消耗品を買い込み、待ち合わせの門へと向かう。 sanaはすでに待っていた。 見るからに同レベル滞の騎士の中でも上級クラスの装備品を身に着けている。 (中身は男か…) 俺は第1印象を偏見100%で決め付けた。 taku:はじめましてm(_ _)m sana:よろしくね(^-^) sana:狩り場は任せて♪ sana:ついて来てね~ ものすごい速さでチャットログが流れ、俺が読み終わる頃にはsanaは街の外へ走り出していた。 (廃人か?) 俺達の間では、社会との関わりを可能な限り断ち、ゲームの世界での生活に全てをかける人種を畏敬の念を込め「廃人」と呼ぶ。 彼等は無駄を嫌い、効率を重視する傾向にある。 俺にはsanaの行動が、無駄なチャットより早く狩りを始めたいという意味に取れたのだ。
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