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あのころのことなんて
ほんとは けっこう 忘れてた
あのころは あのころとして 完結してる 気もしてた
知らないどこかで あのころのあたしたちが まだ遊んでる気がしたり
ふいに 昼休みのざわめきなんかを 思い出してみたり
そんなことも あったけど
ほんとは けっこう 忘れてた
だからね
君のことも ほんとはね…
大人になって 世界はどんどん 広がって
あたしは 忘れて 生きてたの
君はいつでも 覚えてた?
それともやっぱり 忘れてた?
あたしは 忘れられることが 苦手です
だけど…
君がもしも 忘れてたとしたら
ほんの少しだけ 救われる
ずっと 忘れていたけどね
たったひとりで 空へのぼった君は
もう
あたしの中から
ずっと消えない
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