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ピーチ「すごい腕前…」
ルイージ「いやー、それほどでも!//…あれ、にいさーん。マッチがないよー?」
マリオ「…嘘だろ!?まさか…家に忘れてきた…か」
あちゃーと落胆する2人。どうやらカンテラに火をともすためのマッチを忘れたらしい。
あたりがライトアップされているため、それほど必要ではないが、"視力が低い姫"のために用意してくれていたらしい。
ルイージ「…じゃ、僕が家まで取りに帰ってくる!兄さんは先に花見楽しんでてよ」
マリオが何かをいう前にルイージは走ってしまっていた。邪魔したいのか、本当に協力しているのか…。
マリオ「あー…。鞄の奥底に入ってて見つかったって言おうとしたのに…」
彼の手にはマッチ箱。
ピーチ「まぁまぁ。先に楽しみましょう?せっかくの2人っきりなのに」クスッ
マリオは、カンテラに光を灯した後、ピーチの隣に腰をおろした。なんだか緊張しているみたい。
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ピーチ「…きれい。今まで見てきた、どの桜の写真より美しいわ」
マリオ「…………」
"そんな桜なんかより姫の方がきれいだy(ry"というくさい台詞が浮かんだ。が、やはりキャラじゃないし、そんな事をいう自分を想像すると吐き気が。…だめだなー、僕って。
ピーチ「…何故?」ニコッ
心の声が口に出ていたらしく、ピーチは微笑みながらマリオのほうをみる。隣に座っているので結構近い。
マリオ「(…無意識乙だな僕!)…いや、せっかく姫を連れてきたのはいいんだけど、僕ってこうゆうシチュエーションに慣れてないからさ…何話したらいいかわからなくて」
ピーチ「それは、私だって同じよ?…わからないの」
マリオ「…姫?…泣いてる!?」
慌ててピーチの流していた涙を手袋ごしにすくいとる。
とても きれいな涙だと。
ピーチ「…あぁ、ごめんなさい。ちょっと…いきなり辛くなっちゃって」
マリオ「この雰囲気に!?うわぁー、ごめん姫!だから泣かないでー!」
ピーチ「違うの、違うマリオのせいじゃないの…。私ね…私ね…
もうすぐ光が視えなくなるって診断されてて…辛いの」
マリオ「…完全に?」
こくん、とピーチは頷く。彼女のドレスにぽたりとなみだがおちた。
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