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―…そして 1年後
キノコ王国の城のテラスで、姫は春風に吹かれながら紅茶をすすっていた。きれいな金髪がきらきらと太陽を反射する。
ふと、赤い城の屋根を眺めてはにこりと微笑む。焦点のあわない視線の先には、真っ青な空。まるであの日みたいに。
彼女が待っている人は、まだ冒険から帰ってこない。"あの日"から2日後には旅立ってしまった彼。何も言わず、何も残さずに。
あれから1年の歳月。
短いようで 長い。
でも、もうすぐ帰ってきて、あの日みたいにあの屋根からダイブして、尻から着地してもケロリとして、…自分に笑いかけてくれる。
信じていたから。
辛くても寂しくても
彼の"笑顔"が私を
支えてくれたの。
早く 会いたい。
沢山 お話を聞きたい。
又 花見に行きたいし。
世界を 開拓してゆく。
想像の 2人の世界を。
突如、つよい風が巻き起こり桜吹雪が空にひらひらと舞い上がり、青に溶けた。
彼女は、それに気づくことなく、からになったままのティーカップを白い机に静かに置いた。
----------…
あとがき
純情なラブストーリーを書こうとしたのに、なんだこの駄作。何よりルイージ可哀想←
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