♥ほしぞらの約束 (SB)マリオ:ピーチ

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ピーチ「…!…おいしいお茶を注ぐからちょっと待っててね」 ピーチはポットを手に取り、少し椅子から腰を上げてこぽこぽと注いでゆく。 鼻に、ハーブの心地よい香りがくすぶっては春の陽気に消えた。 マリオ「あの…ピーチ姫」 ピーチ「なぁに?」ニコッ マリオ「ひじょー…に言いにくいんだけど…言ってもいいでしょうか」 ピーチ「?えぇ」 マリオ「それ、砂糖入れのカップですよ。僕のカップはこれです」 ピーチ「!!まぁ、私ったらとんだ勘違いを!ごめんなさい!じゃ、そのカップにそそ…」 がたん! 無理にマリオの方へと腕を伸ばすピーチに堪えられず、机が音を立てて揺れた。 マリオ「危ない姫!」 バランスを崩す机とピーチ。自分のみに何か起こっているのかわからずピーチは呆然と倒れていく。 乾いた音をたてて食器が幾つも割れる。 慌てたマリオがピーチを支えたため彼女は指一本切っただけですんだ。つぅ…とあかい雫。 その真っ赤な"血"は、目の前にある真っ赤な"帽子"によりあまり目立たない。 ピーチ「あ…ありがとうマリオ。おかげで助かりました!」 マリオ「…………」 彼は黙ったまま。逆行で顔がよく見えないが泣きそうな表情をしているのはわかる。 ピーチ「…どうしたの?」 マリオ「"視"えてませんよね、姫。何もかも」 .
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