怒り

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浮気相手が律子でなかったら、いつものようにすぐに律子に電話して、相談しているところだ。 お互いにうれしいことや困ったことがあった時はもちろん、どうでもいいことをメールしたりして、いつも連絡を取り合っていた。 女同士の方が、気持ちがわかりあえることもあり、ある意味、夫よりも親密だったかもしれない。 もちろん精神的にだが・・ どうしたらいいの? 誰に相談したらいいの? リビングボードの上の写真のゆう君、悟、そして私。 とても楽しそうに笑っている。 この写真の私は、愛されてとっても幸せだと思っている。 まさか夫が浮気しているなんて、考えもしていなかった。 いったい二人はいつから不倫していたのだろう? 私はいつから二人に騙されていたのだろう? ゆう君の優しさも、律子の優しさも、私を欺くためのものだったのだろうか? まんまと私は二人に騙されていたんだ・・ ゆう君にたくさん愛されて、大事にされて、毎日幸せだと思っていたのに。 許せない! 二人とも絶対に許さない! 私を裏切ったことを後悔させてやる! 悲しみの気持ちは私からもやはすっかり消えさった。 代わりに、悔しさと怒りが私に心を支配していった・・・
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