ファン第1号

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パッと暗くなる会場。   ドラムの音が鳴り、ステージにスポットライトがあたる。   そこには、TVで見るクールな佑飛さんと、大人の雰囲気を醸し出すセクシーな亮さん、爽やかな笑顔の真人さん達がいた。   一気に歓声が上がる。   美晴と律ちゃんもキャーキャー騒いでいた。     「今日は俺等のスペシャルライブに来てくれてありがとう。 それでは1曲目聞いてください」     佑飛さんの挨拶とともに、ライブが始まった。   1曲目は会場を盛り上げる為かアップテンポの明るい曲。   次々と歌い続ける佑飛さんに周りのテンションは更に上がる。   間にMCを挟みながら、楽しいライブは過ぎていった。   周りがうっとりする中、あたしはバラードを聞いた時、思わず泣いてしまった。   佑飛さんのハスキーで低い声が切なさを倍増させ、心臓がキューっとなる。   HEMELの曲は、作詞は佑飛さんが多く、作曲は3人でしているみたい。   佑飛さんは、歌詞みたいに切なくて辛い恋をしてきたのかな?   恋愛経験のないあたしには恋がどんなモノなのかよく分からなかった。    
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