ファン第1号

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「今日は俺達の為に来てくれて本当にありがとう。 では最後の曲です。 聞いてください」     もうすぐライブが終わるからなのか、周りの子達の興奮は凄まじいものだった。   そんな中、佑飛さんが歌い終わる頃、後ろの方の子達が少しでも近付こうと前の人を押しだした。     「えっ…ちょっ…美晴っ! 律ちゃん!!」     「夕っ、気を付けて!!」     「夕、踏ん張ってね!」     そんな2人の声を聞き、後ろからの圧力に耐えようとしていた。     「い、痛い………って、うわぁっ!?」     足を踏まれてバランスを崩し、同時に後ろからの圧力に負けてしまったあたしは見事に転けた。   前にいた子達は、倒れる前のあたしの大声を聞き、尊敬するほどの反射神経で避けた。   ………避けるってヒドくないですか?    
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