夢のような時間

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「あっ…と……あたしの声が聞きたかった…って…」     言葉にすると、さらに恥ずかしさが増す。   こんな言葉とは無縁の生活をしているあたしには刺激が強すぎる。   美晴と律ちゃんは一瞬固まった後、夜遅いのに騒ぎだした。     「キャー! 亮さんにそんな事言われたい!!」     「ゆーうー、佑飛さんに愛されちゃってるねぇ」     「うぇっ!? あ…愛されてるって…!! ないない!!」     有り得ないし!!   佑飛さんが…そんな……ギャーっ!!   焦りまくるあたしを見て、美晴と律ちゃんは楽しそうに笑っていた。   うっ…またからかわれた…。   その夜は、ライブの事やその後の飲み会、そしてHEMELについて熱く語り合った。   あんなに憧れていた人達と、こんな風に近付けるなんて、やっぱり夢を見ているみたい。   今回の事は、ただの気紛れだったのかもしれない。   例えそうだとしても、あんなに幸せな気持ちになれただけで満足だ。   けれど…夢なら醒めないで欲しい…。   そう願わずにはいられなかった。    
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