はじまり

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ふいに言われた言葉にビックリしながらも小さく声を出した。     「ゆうです。 夕方の夕って字です」     あたしが言うと彼はあたしの名前を書いた。     「夕って…カタカナの『タ』に似てるよね?」     クスクス笑いながら言う彼の笑顔にドキンと胸が高鳴った。     「たー子」     「へ?」     意味の分からない彼の言葉。   首を傾げるあたしに、彼は無邪気な笑顔で喋りだした。    
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