9人が本棚に入れています
本棚に追加
「強引ですよ。『クイーン』」
川瀬よりも、さらに低い声が部屋に響いた。
別室から出て来た、男。
「私に口答えするの?純。ずいぶんと偉くなったわね」
気分を害したように、少女は目を細めた。
しかし、純と呼ばれた男は気にする様子もなく、ポケットから一枚の紙を取り出す。
「お仕事完了です。調べておきましたよ」
純は無造作にそれを投げた。
すると、それは自分の意思を持っているかのように少女に向かっていった。
「仕事ね…この『クイーン』に依頼する生徒も生徒ですけど」
少女は紙を掴むと、微笑を浮かべた。
「これはこれは…楽しいゲームが始められそうね」
最初のコメントを投稿しよう!