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上座へ座った二人の姿をそっと見つめた。
披露宴も終盤に差し掛かる。
数々の祝福の言葉や余興に、幸せの余韻に浸っている時だった。
「ここで新郎、悠仁さんのご子息であります峰岡 玲二さまから祝福のお手紙のご披露です」
司会者の台詞に驚いたのは峰岡だった。
ー?!
玲から手紙?!
聞いてないぞ!
照明が落とされ、会場の反対側に照らされた玲二の姿が浮かび上がる。
盛り上がっていた会場は、しんとした静寂に満ちた。
静かに、ゆっくりと、
玲二は手紙を読み上げた。
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