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「あぁ…ヤバい、どうしよ…」
時刻は19:00を廻ったあたり。すっかり日が落ち、薄暗くなった道を一人早歩きで歩く女性、彼女の名は『美里』と言う。
「トイレ行きたい…でもここ公衆トイレないしなぁ…」
辺りを見回しながら歩く美里。実は彼女、会社を出てからずっとおしっこを我慢しているのだ。怒涛の波の如く襲い来る尿意を必死で堪えながらトイレを探し歩く。
「んもぅ、コーヒーなんか飲むんじゃなかったぁ」
退社の直前、後輩の栞からコーヒーを奢ってもらった。それこそ普段から頻尿気味な美里、コーヒーなんか飲んだらひとたまりもない。
「早くトイレ探さないと…このままじゃヤバいよぉ~」
半分涙目になりながらトイレを探し必死に歩く。最悪な状況が何度も頭をよぎった
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