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どんどん限界が近付いてくる。美里は焦りながら夜道を只歩き続けていた。もう足取りも覚束ない。
(マジヤバい…最悪道端で…)
彼女は首を横に振りその考えを散らす。
「ダメダメ、犬じゃないんだし…」
道端でおしっこをするなんて恥ずかしくて出来るわけがない。もし通行人が見たら…その先を想像するとゾッとする。
「…あ!ここは…」
しばらく歩くうち、小さな横道が目に入った。
「ここを行けば公園に出る。公園なら…!!」
毎日通勤に使う道なのですぐに分かった。この横道は度々お世話になる(勿論トイレの事)公園への近道。美里は迷わずその横道に入った。
(神様ありがと~!今だけは神様を信じる!)
薄暗い横道、街灯もない一見見落としそうな横道に気付けたことを神様に感謝しながら歩く。トイレに近付いてるせいか、足取りもやや軽くなる。
「…ついた、これでトイレに…って、あれ?」
美里は公園に着くまで気付かなかった。そう、この入り口は『トイレと反対側』だという事に…。
「う、うそぉぉぉぉぉ」
やっとトイレでおしっこできると思っていた矢先のこれである。正にたたき落とされた気分だった。
「うっ…!!も、もう…」
一気に尿意がその強さを増した。美里は反射的にアソコを手で押さえる。既に下着が濡れ始めていた。
「は、はや…く…トイレ…」
美里はフラフラとした足取りで反対側のトイレを目指す。アソコを押さえながら歩く格好は端から見れば怪しさ満点である。
「お願いぃぃ、保ってぇぇぇ」
アソコを押さえる手に持てる限りの力を込め歩き続ける。もう足を伝い少量のおしっこがチョロチョロ流れ始めていた。
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