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「いぎっ!…いががが!」
俺は腕を固定して動かさない。
奴が動こうとすれば腕の位置を上げる。
「何か、言うことはないのか?糞たらし。」
「わ、悪かった!俺がぁぁ!」
相当痛いのだろうか、声がガラガラしている。
「聞こえねぇぞ、糞たらし。」
あー、これは俺Sって認識されたかな。
「ごめんなさい!ごめんなさいぃぃ!」
俺は腕を離してやった。
あと俺は奴の耳元でこう囁いてやった。
「俺は社 太一だ、いつでも相手してやるよ。」
すると奴の顔が一気に青ざめていく。
「ひ…ひぃ…すみませんでしたぁ!」
奴は疾風の如く教室を飛び出して行った。
雅人「やるねぇ太一。」
「そうか?」
てかお前の空気の読めなさに俺はがっかりしたよ。
「…あの。」
不意に糞たらしに話し掛けられていた女子に話し掛けられた。
「ん?なんだ?」
「あの…追い払ってくれて、ありがとうございます!」
「俺はただ、机に座ってんのが気に食わないだけだったんだが。」
「いいんです!…その…あの男子うざかったんで…可愛いね、とか…付き合わない?とか…」
「そうか、モテない男最終奥義だ、あの顔ではな。」
そう、奴の顔は非常に出来が悪かった。
粘土でも作れそうな感じだったな。
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