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「私に不可能と言う文字はない!」
「バカやってないでさっさと食べな!」
姉ちゃんはビシッと俺に指差すといつの間にか俺の朝食を持って来た母さんに頭を叩かれた。
姉ちゃんは頭を押さえテーブルにうずくまっている。
そして母さんは俺の前に持って来た朝食を置く。
「おぉ! ご飯と味噌汁~!」
置かれた真っ白いご飯と豆腐の味噌汁に感動する。
実はご飯党だったりする。
おかずは卵焼き…
「ん~美味い! ところで姉ちゃん?」
ご飯を一口食べ、味噌汁を一すすりしたところで姉ちゃんに尋ねた。
「何、行人? お姉ちゃんと結婚したいの?」
「そうじゃなくて、買い物どこまで行くの?」
予想してなかった答えに内心ビックリしながらもブレる事無く聞きなおす。
結婚ってどうしたらそうなる…
「駅前まで行こかなと思うけど。」
姉ちゃんは朝食を食べ終わり自分の食器を片付けながら言った。
「あらあら、デート? 仲の良いこと。」
「いいでしょ!」
母さんは俺を見ながら茶化すように言い、母さんの茶化しをまともに受ける姉ちゃん。
母さん煽るのは止めてくれ本気にしてしまう…
「母さん、買い物に行くだけだって!」
焦ったのか少し大声で言ってしまった。
これじゃ肯定してるようなものじゃん
買い物に行くだけだ、買い物に…
「誤魔化さなくても良いのよ!お母さんも若い頃は……イヤン!」
母さんは昔を思い出し、顔を真っ赤にして両手を頬に当てくねくねしだす。
乙女モードに入ったなこりゃあ…
「さてと、飯食ったし行こか、姉ちゃん!」
「うん!」
俺も食器を片付け身支度をし、乙女モードになっている母さんを放置し俺と姉ちゃんは駅前へと向かった。
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