第2話 姉ちゃんとお買い物

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「止めてください!」 「へへへ、抵抗しても無駄だよ。さぁ、俺達と一緒に来てもらおうか!」 近づくにつれ女の子と男達の会話が聞こえてくる。 男達は耳と鼻にピアスをしていてどこからどう見ても不良。 どうやら女の子を無理やり連れ去ろうとしているようだ。 「ハイハイ、お兄さん達! この子が嫌がってるじゃない! 離してやろうよ。」 女の子が連れ去られそうなので不良の腕を掴みながら言った。 「何邪魔しやがる!」 隣の不良が怒鳴ってきた。 だが、全然迫力が足りない… これでは母さんの足元にも及ばない。 「この子が怖がってるじゃないか!」 「うるせぇ! 黙りやがれ!」 不良Aが掴んでない方の手で殴ろうとしてきたのでひらりと避け関節技を決める。 「イ~テテテテェェ!」 関節技を決められた不良Aは痛みのあまり声を出す。 その間に女の子は離れた。 「てめえ!」 「「イッテェェーーー!」」 不良Bが殴りかかるので不良Aの背中を蹴り突飛ばしてぶつける ドンッと不良A・Bは共に倒れ込んだ。 「もう懲りましたか?」 「こにょぐりゃいで参りゅかよ!」 不良Aの顔を踏みながら笑顔で言った。しかし、不良は聞き取りにくいが参ってはいないと言っている。 どうやら降参はしないらしい… 「ねぇ、知ってる? 口封じって奴! 指の骨全部折って喉潰してボコボコにして誰にやられたかわからなくするんだ。そして完治するまで3ヶ月は掛かるよ。」 不良達にクスクスと笑いながら言った。 漫画にあったセリフだが、この状況で言われると俺でもビビる。 現に姉ちゃんにされた事がある。 あぁ、今でも思い出すだけで鳥肌が…
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