第2話 姉ちゃんとお買い物

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「今日は、ぬいぐるみが欲しくて街に一軒しかない『Teddy Museum』ってお店に行く予定だったんですが…。」 大虎さんは残念そうに呟き、熊さんも大虎さんに気を遣う。 しかし、心配はいらない。 なぜなら―― 「あ、それならあそこ。」 目的の店を指さす。 なんたってそのお店はさっき姉ちゃんと入ったランジェリーショップの隣だ。 「まぁ、そんなところに! ありがとうございます。」 「あっしからも礼を言います。さっ、お嬢参りましょうか。」 手を口に当て驚く大虎さん。 熊さんが大虎さんを先導するように先に行く。 「では、ごきげんよう。」 大虎さんは一礼すると熊さんと一緒に目的の店へ入って行った。 ふぅ~っと安堵の息をもらし、ふと隣のランジェリーショップを見ると姉ちゃんの姿が……姉ちゃん!? 「い~~く~~と~~!」 そこには怒りで髪の毛がうねうね動く蛇のように見え、ホントにメデューサに見える姉ちゃんがいた。 まずい、勝手に居なくなったのがバレた… 「何でございましょうか? お姉様…。」 メデューサの影にビビりながらも丁寧語で尋ねる。 冷や汗が止まりません。 これが俺が一番恐れているメデューサモード見たら動けなくなってしまう… 「な・ん・で!? 勝手に居なくなったのかな?」 「え~と、姉ちゃんにゆっくりと選んで欲しくって。」 お怒りの姉ちゃんに小学生レベルの言い訳しか出来なかった。 何か俺、楽しみにしてるように聞こえない? 「あらそうなの? 早く言ってよ!」 言い訳を聞いた途端に笑顔になる姉ちゃん。 お願いだから頬を染めるのは止めてくれ違うから違うから! 「ところで買えたの?」 「もちろん! なんなら、今見る?」 話題を変えようと姉ちゃんに話を振った。 すると姉ちゃんは購入したであろう袋を開けて見せようとする。 お願いだからここで見せないで下さい… 「慎んでお断りします! ねぇ、姉ちゃん? もう帰ろうよ…」 「そうね…、帰ろっか!?」 やんわりと断りをいれ、疲れたので帰るよう姉ちゃんに提案する 姉ちゃんも賛成し、姉ちゃんと一緒に帰路に着いた。
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